「エシカル」「サステナブル」「エコ」
最近よく耳にするけど、違いがよく分からない。
それぞれどうゆう意味なの?という方の為に、それぞれの特徴についてご説明します。
エシカルって何?
エシカル(ethical)とは「倫理的」「道徳上」という意味の形容詞です。
エシカルという言葉を雑誌やニュースなどで耳にしたことがある方もいると思いますが、最近では「法律的なルールはないけど、多くの人が正しいとか公平だと思っていること」という環境問題や社会貢献の言葉として使われていることが多いです。
「法律で決められていないけど、多くの人が良いと思っていること」とは、例えば「マイボトルは必ず持ち歩かなければいけない」という法律はありませんが、環境のためにマイボトルを持つことは良いことだと思っている人は多いですよね。
このように「環境や誰かのためになる思いやりの心」が「エシカル」と考えて良さそうです。
エシカルとは思いやりを持つこと!!
エシカル消費とは
「エシカルな消費」は別名「思いやり消費」とも呼ばれていて、環境に優しいものは何だろうと考えたり、社会問題に貢献できる商品を買ったりすることです。
例えば「オーガニック商品しか買ってはいけない」なんていう法律はありませんよね。でも「環境のためにオーガニックの商品を買おう」と実際に行動することが「エシカル消費」です。
もっと具体的にどのような行動がエシカル消費かと言うと、2018年消費者庁が発表した「エシカル消費普及・啓発活動」の「エシカル消費ってなぁに?」で、5つの行動があげられていますのでご紹介します!
①環境への配慮
■エコやリサイクル商品を選ぶ
リサイクル素材を使ったものや、資源保護等に関する認証がある商品を購入する。
■ごみを減らす
マイバックやマイボトルを持ち歩く
②社会への配慮
■フェアトレード商品を選ぶ
発展途上国の原料や製品を、適正な価格で継続的に取引された商品を選ぶ。
■寄付付き商品を選ぶ
売上金の一部が寄付につながる商品を選ぶ。
③人への配慮
■福祉作業所で作られた商品を選ぶ
障害がある人を支援している事業者の商品を選ぶ。
④地域への配慮
■地元の産品を買う
地産地消によって地域活性化や輸送エネルギーを削減できる
■被災地の産品を買う
被災地の特産品を消費するコトで、経済復興を応援する
⑤生物多様性への配慮
■認証ラベルのある商品を選ぶ
MSCラベル、通称「海のエコラベル」は厳格な規格に適合した漁業で獲られた持続可能な水産物にのみ認められる証です。
(例:コンビニのおにぎり、ちくわ、ツナ缶など)
FSC認証は適切に管理された森林資源を使用した商品(例:ティッシュ、トイレットペーパー、コピー用紙など)
RSPO認証とは環境への影響に配慮した持続可能なパーム油を使用した商品などに使われています。(例:石鹸、洗剤、マーガリンなど)
化学的に作られた肥料や農薬を使わない農産物や加工品、有機農産物と同じように作ったエサを食べさせて、自由に育った家畜の卵や乳、肉などにつけられるマークです。※引用:農林水産省「子供の食育(JASマーク)」
GOTS(オーガニックテキスタイル世界基準/Global Organic Textile Standard)は、オーガニック70%以上の認証を得たもので製造され、全ての製造過程で基準をクリアした工場で生産された製品にのみ付与される。
エコマークは、商品のライフサイクル(製造、使用、廃棄)全体を考慮した環境保全に資する商品を認定し表示する制度です。
(例:文房具、制服、建築資材、土木製品など)
サステナブルって何?
サステナブル(Sustainable)とは「sustain (持続する)」と「〜able(〜できる)」を合わせた言葉で、「持続可能な」とか「継続できる」ことを意味しています。
サステナブルな社会を目指すということは
「地球の資源は限りがあるから、みんなで大切にして次の世代にも繋げていこうね」ということです。
地球の資源を使い切ることなく、次の世代が安心して暮らせるようにする為には、”エシカルな行動”を一人ひとりが行うことがとても大切です。
SDGsとは?
SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは、1995年9月に国連で決まった、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略で、2030年までに目指す国際的な目標です。
SDGs(エス・ディー・ジーズ)には17個の目標があり、それぞれ細かい項目に分けられていて、全部合わせると169項目にも及びます。非常に量が多いので、細かい項目を知りたい方はコチラの記事を参照ください。
また現在の達成状況も別記事でまとめていますので、ぜひご覧ください。
エコって何?
エコ(eco)は、生態学を意味するエコロジー(Ecology)から来ている言葉です。
「地球環境にやさしい」という意味で使われていることが多く、エシカルやサステナブルよりも「環境問題」に重点を置いた行動です。
最近では経済と環境は繋がっていると考えられ、経済を意味するエコノミー(Economy)という意味合いも加わりました。
経済が発展するということは、私たちが快適に暮らせるということでもあります。
例えば、暑い時はエアコンのスイッチを押せばすぐに涼しくなったり、夜遅くまで明るい照明の下で、TVやゲームを楽しむことが出来ますよね。
このように世の中が便利になればなるほど、地球温暖化などの問題がでてきて環境問題は悪化していくことに。しかし環境問題を優先しようとすると、今度は経済が発展しなくなってしまいます。
エコは環境問題を守りながら、経済とのバランスを考えていくことが今後の課題となっています。
エコな行動
では、エコな行動とは具体的にどうゆう行動なのでしょうか。
特に環境問題で大きな問題となっているのが「地球温暖化」ですよね。
地球温暖化の原因の代表的なものが二酸化炭素ですが、私たちの生活の中でも二酸化炭素(CO2)は沢山排出しています。例えば、テレビやエアコン、冷蔵庫などの電化製品を使うときや、お風呂やシャワーなどを使う時にも二酸化炭素が多く出ています。
環境省によると、国民一人あたり家庭から排出する二酸化炭素(CO2)の量は、1日平均で6kgといわれており、これを1日1kgの排出量まで減らすコトを目標にかかげています。
環境に優しい行動の実践例
①シャワーの使用時間を1日1分間短くする
→二酸化炭素が-74g削減!
②食器などを洗う給湯器のお湯の温度を低く設定する
→二酸化炭素が-29g削減!
③冷蔵庫の中に物を詰め込み過ぎないようにする
→二酸化炭素がマイナス-18g削減!
④夏の冷房の設定温度を26℃から28℃に2℃高くする
→二酸化炭素が-83g削減!
⑤冬の暖房の設定温度を22℃から20℃に2℃低くする
→二酸化炭素が-96g削減!
⑥買い物の時はマイバックを持ち歩き、お店で包装の少ない商品を選ぶ
→二酸化炭素が-62g削減!
⑦ゴミの分別を徹底し、廃プラスチックをリサイクルする
→二酸化炭素が-52g削減!
1kgと言われると、あまりピンとこないと思いますが、例に挙げた行動を取るだけで1日合計-414gの二酸化炭素(CO2)の削減に繋がります。
引用:環境省「環境にやさしい行動の実践例」
https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/kodomo/h21/pdf/34-35.pdf
一人ひとりがちょっとした行動で、これだけ違ってくるんですね!
地球に優しいことをしよう
「結局エシカルもサステナブルもエコも、全部同じ意味?」って思いますよね。
「地球に優しいことをしよう!!」という意味では全て共通です。
■エシカル
一人ひとり思いやりの心
■エシカル消費
環境や社会問題に配慮した行動をとろう
■エコ
環境に優しいこと
■エコ活動な行動
経済活動もしながら、環境に優しい行動をとろう
■サステナブル
環境や人、動物など社会全体のシステム
■サステナブルな行動
一人ひとりがエシカルな消費をして、持続できる未来を作っていこう
それぞれ意味があるけれど、「エシカル」「サステナブル」「エコ」の3つがそれぞれ重なりあうことで、持続可能な社会へと繋がっていくんですね。
なるほど!! 全ては繋がっているんだね!
まとめ
エシカルもサステナブルもエコも、
すべて地球にやさしく、未来につながる行動です。
いざ、地球にやさしい行動を取ろうとすると、変に身構えたり、力が入ってしまいがちですが、私たちの生活の中には意外と地球にやさしい商品が溢れています。
気が付かないだけで、実は地球にやさしい商品を買っているなんてこともあると思います。
でもエシカル消費が何か、エコな行動とは何かを少し知っているだけで、暮らしの中でより地球にやさしい選択を出来るような気がします。
一歩ずつ、少しずつ。
一人ひとりが出来ることを始めてみましょう!
コメント
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