ハーゲンダッツがプラスチック資源削減を発表
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アメリカ発の人気アイスクリーム・ブランド「ハーゲンダッツ (Häagen-Dazs) 」
先日 ハーゲンダッツ ジャパン株式会社は、世界的な環境問題の一つである海洋プラスチックゴミの問題に取り組むべく、2025年を目標とした「プラスチック資源削減目標」を設定。プラスチック削減への取り組みを強化し、将来的にプラスチック使用量を年間 50%削減(2021年比)を目指すと発表しました。
まずは2022年4月から、流通や販売店で配布しているプラスチック製スプーンを、環境配慮型素材であるバイオマス10%配合のプラスチックへ切り替え、その後 順次 アイスクリームの包材なども石油由来のプラスチックから、環境配慮型プラスチックや非プラスチック素材に切り替えていく予定だとか。
環境配慮型素材バイオマスとは?
この「バイオマス」というものがどうゆうものなのでしょうか。
農林水産省のHPによると
生物資源(bio)の量(mass)を示す概念であり、「動植物に由来する有機物である資源(化石資源を除く。)」であり、大気中の二酸化炭素を増加させない「カーボンニュートラル」と呼ばれる特性を有している。文章引用:農林水産省「バイオマスの活用をめぐる状況」
つまり、再生可能な資源の総称のこと。
バイオマスは大きく分けて、食品廃棄物や家畜排せつ物などの「廃棄物系バイオマス」、もみ殻や林地残材などの「未利用系バイオマス」、微細藻類などの「資源作物」の3種類に分けられ、プラスチック以外に電気や熱、燃料などの用途で使用することが可能です。
バイオマス認定マーク
バイオマス由来製品の認証制度は、現在「バイオマスプラマーク(JBPA)」と「バイオマスマーク(JORA)」が運用されています。
バイオマスマークとは
※画像引用:「バイオマスマーク使用の手引 」
【基準】
①バイオマス由来であること
②商品におけるバイオマスの割合が10%以上であること。
「バイオマスマーク」とは、一般社団法人日本有機資源協会(JORA)が認定する生物由来の資源(バイオマス)を活用し、品質及び安全性が関連する法規、基準、規格等に適合している商品の認証制度のこと。
地球から伸びるクローバーを表したマークに、バイオマス含有率の数字が表示されているのが特徴です。このマークがついていることで、消費者の商品選びの目印となったり、購買意欲を高めることを目的としています。
レジ袋や食品ラベル、ティッシュ、文房具のラベルなどに用いられていることが多いので、買い物の際にぜひチェックしてみてください。
バイオプラマークとは
【基準】
①バイオマス由来であること
②原料組成中のバイオマス由来成分を、25.0重量%以上含まなければならない。
「バイオマスプラマーク」とは、日本バイオプラスチック協会(JBPA)が認定するバイオプラスチック識別表示基準を満たしたプラスチック製品の認証制度のこと。
バイオスマーク同様、レジ袋や食品ラベルなどに用いられていることが多いです。
ちなみに、レジ袋有料化が義務付けられていますが、バイオマス成分を25%以上配合したレジ袋は有料化対象外なんですよ。
バイオマスプラスチックとは?
バイオマスプラスチックとは、トウモロコシやサトウキビなど、植物由来の原料を利用して作られたプラスチックのこと。
植物由来のバイオマスは、燃焼等により二酸化炭素(CO2)を放出しても、生物の成長過程で光合成により吸収、大気中の二酸化炭素(CO2)を増加させないという性質を持っており、「カーボンニュートラル」とも呼ばれています。
バイオプラスチックは、生ごみ袋や食品トレー、飲料ボトルラベル、衣服、パソコン機器等に用いられ、バイオプラスチックを積極的に採用していくことで、CO2削減効果を狙っています。
バイオマスプラスチックのこれから
バイオプラスチックは、石油由来のプラスチックに比べ てまだまだ製造コストが高い為、日本でも毎年使用されるプラスチック約1,100万トンのうち、バイオプラスチックはわずか約4万トン(約0.4%)に止まっているのが現状です。参考:農林水産省「バイオマスの活用をめぐる状況」
しかし、次世代を担うエネルギー源として今後普及していくことを期待したいと思います。