炒め物、ステーキー、ハンバーガー、焼肉など。
普段お肉料理を食べる機会って多いですよね。
実は私たちがお肉を沢山食べているその裏で問題が起きているのはご存知ですか。
世界でお肉を食べる量が増えている
日本人の食生活は欧米化が進み、この50年で大きく変化しています。
魚や和食中心だった食卓が、お肉を中心とした食事へと変わっていったり、加工食品や外食産業
農林水産省が発表したデータによると、昭和35年から令和元年までに1人当たりの1年の食肉消費量はおよそ倍以上に増加しているんだとか!
■1人当たりの1年の食肉消費量
牛肉3.5kg→6.5kg (+3.0kgUP)
豚肉9.6kg→12.8kg (+3.2kgUP)
鶏肉7.7kg→13.9kg (+6.2kgUP)
※出典:農林水産省増加食肉鶏卵をめぐる情勢
日本だけでなく、世界全体でも食肉消費量は年々増加しています!
お肉をたくさん食べるのは何が問題なの?
お肉をたくさん食べたら何が問題なの?
と、思いますよね!
体重が増えるとか、コレステロール値が上がるとか色々ありますが、、お肉をたくさん食べるということは、その分家畜の数も増えるているということ。家畜の数が増えると、地球環境に様々影響を及ぼしているんです。
家畜が与える地球への影響
水の問題
環境省のバーチャルウォーターの計算によると、1kg のトウモロコシを生産する為に必要な水の量は約1,800 リットル。
牛はトウモロコシなどを穀物を大量に消費しながら育つため、牛肉1kg を生産するには、その約20,000倍もの水が必要なんだとか!
つまり牛肉1kg を生産するために必要な水の量は
1,800×20,000=36,000,000 リットル!
これは学校の一般的な25m 8コースのプールで計算すると、およそ75個分になります!
そう考えると、凄い量のお水が必要なんですね!
日本では蛇口をひねるといつでも安全なお水が飲めます。
でも同じように安全でおいしい水を飲める国ばかりではありません。
干ばつや水質汚染、政情不安などで深刻な水不足に陥っている国は沢山あります。
私たちが沢山お肉を食べることで、
水が必要な所に必要な量がちゃんと届かなくなる可能性もあるんですね。
排せつ物問題
「家畜排せつ物法」という法律が施行されたほど、家畜のふん尿と排せつ物も深刻な問題になっています。
全国で発⽣する家畜排せつ物の量は約8,000万トンと言われており、適切な管理をする場合、排せつ物を肥料に変える施設や汚水処理施設、 脱臭装置などコストが沢山かかるのです!
でも適切な管理がされず、そのまま埋めたり積み上げていくだけだと、悪臭の原因にも繋がるし、川や地下水にも排せつ物が流れて水質汚染を招く恐れがあります。
家畜排せつ物を上手に肥料として有効活用し、循環させるのが理想的ですね!
牛のゲップ
牛やヤギなどの家畜による「ゲップ」や「オナラ」が、
地球温暖化に影響していると言われています。
えっそんなバカな。。と思う方も多いと思いますが、
本当なんです!!
地球温暖化の原因は二酸化炭素やメタンガスなどが大気中に増加することで、大気中の濃度が高まり、気温が上昇することが原因といわれています。
牛には胃が4つあるのはご存知ですか?
なぜ4つあるのかというと、主食であるエサ(草)を消化するのにとても時間がかかるから。
4つの胃で時間をかけながら分解することで腸内発酵が進み、メタンガスを発生させてしまうのです!そして「ゲップ」や「オナラ」で体外に排出した時に、このメタンガスも排出されてしまうんですね!
私たちがお肉を食べれば食べるほど、家畜の数が増えます。
ということは、家畜の数が増えることで「ゲップ」や「オナラ」も増加!
地球温暖化の影響はこんなところにも原因があったんですね。
私たちが出来ることを考える
お肉の代用品を取り入れる
大豆ミートは「ソイミート」「ベジミート」とも呼ばれ、お肉のような食感が味わえる大豆食品。今まではベジタリアンやダイエット中の方に人気がありましたが、サステナブル商品としても注目が上がっています!!
お肉の代用品になるものを、普段のお料理に取り入れて楽しんでみるもの一つです!
・大豆ミート(ソイミート)
大豆ミートは大豆からタンパク質を取り出し、繊維状にしてお肉のように加工した食品。
ミンチ状になっているものから、すでに加工されて販売しているものもあり、アレンジは無限大!
ベジタリアン・ヴィーガンには欠かせない食品の一つです!
・テンペ
テンペは大豆ミートに比べて認知度はまだ低いかもしれませんが、インドネシア発祥の大豆発酵食品です!
テンペは大豆から出来た発酵食品で、納豆のほど臭いや粘り気も少ないのが特徴。揚げ物にしたり煮物にしたり使い慣れたらとても便利な食材です。
・グルテンミート(ベジミート)
小麦粉と水などグルテンを主原料とした加工食品です。
味が苦手という方は、下味をしっかりつけて調理するのがいいと思います。
持続可能な方法で生産されたお肉を買う
2017年オーストラリアの牛肉産業”オージービーフ”は、「動物の健康と福祉」「経済」「環境問題」「人と地域社会」の4つのテーマを掲げ、持続可能な生産に取り組んでいくと発表しました。
■アニマルウェルフェア
- 饑餓と乾きからの自由:健康と活力を維持するため、新鮮な水と資料をすぐにとれる環境であること。
- 物理的、熱の深いからの自由:畜舎、快適な牛床などを備えた適性な環境であること。
- 苦痛、傷害または疾病からの自由:速やかに診断・治療して防ぐこと。
- 正常な行動ができる自由:十分なスペースのある適正な施設で、同種の動物とともに飼育すること。
- 恐怖および苦悩からの自由:精神的な苦痛を感じないよう条件を整え、取り扱うこと。
つまりエサやお水、環境全てにおいて、動物たちにストレスを与えないように育てていこうということですね!
■経済的強靭性
オーストラリアは世界有数の牛肉輸出国で生産効率性もトップレベル!
なのに、農場収益率はとても低い。
だから生産性と収益率のバランスをしっかり整えていこうということです!
■環境への債務
農場は特に気候変動に左右されやすい。
だからこそ農場は地球環境に最大限配慮しながら、持続可能な農場を経営していこうということですね!
■人と地域社会
農場を運営していくには働く人たちが不可欠!
その人たちがみんな気持ちよく働けるように、人権や公正な労働に取りくんでいくことが大事。
このように私たち消費者が、持続可能な方法で生産されたお肉を選んで買うことも、サステナブルな行動の一つです!
食べれる分だけを購入する
スーパに行くと、ついお得な大袋を買ってしまいがち。
ストックしていても、いつの間にか賞味期限が切れてしまっていることも!
これで捨ててしまっていたら、地球にもお財布にも優しくありませんよね!
ちゃんと使い切れる分だけを買うことも大事ですよ☆
まとめ
今日から一切お肉を食べない!
と、急にベジタリアンやヴィーガンになるのは無理だと思いますが、、
家畜の現状や、それによって地球に及ぼす影響を少しでも知っておくことは、サステナブルの第一歩に繋がります!